タイは階層社会です。まごうことなき階層社会。
以前にこの国の階層社会についての記事もかいたことがありました。
このブログの中でも結構読まれている人気記事です。
自画自賛。
タイは階層社会|目の前にいるタイ人が理解出来なくなったときに思い出してください
私、これまで確かにこういった階層意識がこの国にはあるというのは知っていましたし、なんとなくわかった気持ちになってました。
が!
甘かった・・・。
会社づとめをするようになってまざまざとこの国の階層を目にすることになり、10ん年住んできて私は一体この国の名2を見てきたんだろう・・とさえ思うように。
そのお話をさせていただきます。
タイの階層社会は考え方の相違どころか話してもわかってもらえない事実
タイトルが長いですがそのまんまです。
タイでは階層が違うと教育レベルが違います。その話は以前の記事にもしていると思います。
しかし、私
甘かったです。「話してわかってもらえると相手とそうでない相手」この世の中にはそういう人たちが存在することは知っていました。
でもですね、私は人間、相手も人間、言葉という共通の意思疎通のツールがあれば通じ会えることがあるのではないだろうか?そう甘い期待をどこかに持っていました。
しかし、今回そんな甘い期待を持つこと自体が私はこのタイと言う国の階層をわかってなかったということでした。
発端はドライバー。うちには10名程度のドライバーが居るのですが、彼らはまぁいわば替えがきく肉体労働者。自分の時間を労働時間として切り売りしており、仕事の性質上スキルを上げて単価を上げるのが難しいという種類の仕事です。
もしかして世の中にはスーパードライバーなるものがいて、すごい運転テクニックで数ヶ国語を操り雇い主を危険な任務から安全に連れて帰る・・・
そんなドライバーもいるかも知れませんが所詮会社のドライバーはそんな高度なスキルなど必要ありません。
なので20歳の子がしようが50歳の熟練したドライバーであろうが、時間単価が変わらない仕事なんですね。
つまり・・・
自己成長をあまり求められないという仕事です。要するに単純労働をし続ける仕事です。
自己成長を求められない仕事、この性質上本人にも会社にもこの人達に対して給料のレンジが〇〇バーツから〇〇バーツの間と決まってしまっています。
そして当然、成長を促すような研修とか、そういったものもありません。普通に考えたらいつまでも同じ場所で同じ仕事をし続けることに危機感を抱くかもしれませんが、勢いそうでない人たちが集まってしまう職種です。
これまで何人かのドライバーの面接をしてきましたが、みな高卒。もちろん英語も話せなければパソコンも使えない。
学がないので(これは本人を責められないのですが。。。環境もあるので)自分の主張のみをして大した成果をこちらに与えずに(というかそもそも成果を表すものがない)要求のみをしてきます。
今回問題があったドライバーは自分の思い込みから、雇い主が車の中で話していた内容を勝手に解釈して情報を湾曲して他社に流すということをしました。
もちろん、会社的には大問題。
しかし本人は悪いことをしたという意識がまったくない。これについて話し合っても自分の主張のみを押し出し、こちらの話を聞く姿勢がまったくない。
自分がしたことへの責任というものがまったくないのです。そしてこちらの話の一部を拡大解釈して大騒ぎするという事をやってのけてしまい私の度肝を抜きました。
もちろん即解雇。というかドライバー派遣会社に通報、先方のマネージャーも話してももう話ならん相手だとうちとの契約及びそのドライバーとの契約を即解除。
あーあ。
このコロナという状況になってますます思うのですが、この層の人たちは情報リテラシーが低くソーシャルメディアでまことしやかに流れていることを鵜呑みにします。
最近コレも驚いたのですが・・・。
うちのメイド
「コロナの人とすれ違っただけでコロナになったんだって!サイアムパラゴンで!とうちのメイド。」わたし
「??!は?なにそれ?
すれ違っただけで写ったって証拠はどこにあるの?」うちのメイド
「フェイスブックでみんな言ってるよ!!こわいね、パラゴンに行っちゃだめよ」わたし
「毒ガスかよ・・・」
という会話が展開されました。
コロナはたしかにウィルスなので空中にはあるかもしれない。
しかしすれ違っただけで移ったってそんな医学的な証明ってあるのかよ?
よしんばその人が感染者だったとしても、
お互いにマスクして1,2秒間のすれ違った程度で感染するとは到底思えない。
お互いマスクしてなくてすれ違う際に間違ってキスしちゃったならさもありなん。
しかも、すれ違った相手が1,2人じゃないデパートの中で、そんなデマみたいな話を信じていることに驚いた次第です。
でも本人は信じ切っている様子。
んなわけ無いじゃん!と言い聞かせても納得しない。聞く耳を持たない。信じ込んでいる様子。
うん。じゃあいいよもう。コロナはすれ違っただけでうつるかもしれないね・・・気をつけてね。そういってこの話を終えましたw
タイの階層社会の中でうまくドライバーたちとやっていく方法
これ今回究極だなぁと思ったのが。。。。
もうね・・・ドライバーなどのいわゆる肉体労働についている人たちは、自分たちと平等だと思わないこと。
ここに尽きると思いました。
日本のようにあからさまな階層社会でない社会で育った私達には、職業で人を蔑むなんて的な思想があります。
そして皆平等。を骨の髄まで叩き込まれた教育背景から、正直使用人を使用人として扱うことに抵抗を感じます。
でもね・・・
タイのような階層社会ではそれは必要なことだと最近気が付きました。
遅いねん!
それが結果、秩序を守ることに繋がります。
ドライバーにはドライバーへの態度。あくまで私はお前のボスだということをしっかりわからせなくてはなりません。
気分はサル山のボスザルです。
日本人はおうおうにして優しく、ドライバーの話を聞きますが(文句とか、ぐちとか)聞く必要なんてないんです。
ピシャっと「静かにしててくれない?」「それは私には関係ない話だよね?」と言ってしまうこと。これが結局自分の快適さを買うことになります。
まぁそもそも持ってるものさしが違いすぎる相手には何を言っても理解をしてもらえないのです。
最後にドライバーが持ち出してきて閉口した言葉が「私達の仕事はあなた達の仕事と違って安月給で働かされているんだ」という言葉。
流石にいらっときて、「じゃあ言うけど、私がこれだけタイ語や英語を話せるのはなんでだと思う??私が努力したからよ?努力したからこの地位にいてあんたの何倍ものお給料をもらってるの。今の場所が嫌だったら自分が成長するように学ぶ努力をしたら?」
これがわかってもらえると日本人は思います。
これね・・・・わかってもらえないんですよ。
「だから私とあなたは違うって言った」と言われて。現状を変えようとしない。そしてGiveをせずTakeのみをしようとする。
ああ。。。そういうことね。とその時に納得しました。
この国の階層社会は人の考え方の根本から階層社会なんだと。
考えがもう及ばない事を私は言ってるんだなぁと。いうなれば東大の偉い先生が私に難しい数式の説明をしてるくらいの事を私はこの人にやってしまったんだと。
こうなったら選ぶべき道は一つ。
ドライバーはドライバーの扱いをする。私たち雇い主と同等に話してはいけないという雰囲気を出す。コレをする必要があったのです。
ありがとう。とかいらない。
ちょっと止まって。終わったら呼ぶわ。
これだけでいいの。彼らには。
わかり合おう、わかってもらおう、変わってもらおう。そう思うことは無意味なんだと悟りました。
話してもわかり合うことがない。
話せばわかるはわからない階層の人がたくさんいる。人を選んで話そう。
そういえばうちの夫がよく言っていたのが、失礼な態度の店員がいてもそいつと直接話しても絶対に無意味でこっちがイラつくだけだからすぐマネージャーや責任者を呼んで話せ。
そいつらは我々と話してわかる相手じゃない。と。
いま夫のその言葉がめちゃくちゃ響いています。
タイという国の階層社会を快適に生きるためには、その国の階層のルールを乱さないこと。使用人は使用人の扱いを、ドライバーはドライバーの扱いをするほうがお互いのためになるのです。
そこに日本の道徳の授業で学んだことは全く無用の長物なのです。
日本で暮らすなら道徳観は必要ですけどね。
遅まきながら気が付きました。美しく魅力的な微笑の国タイではこういった階層社会があるから混沌として見えてますます魅力を感じてしまうのかもしれませんね。