「50代からタイでゆっくり暮らしたい」――そう考えているあなたに、最初にお伝えしておきたいことがあります。
50代でタイ移住は全然できます。でも、「タイは物価が安いから楽勝」という時代は、もう終わりました😭
タイ人夫と二人の子を持ち、バンコクで20年以上暮らしてきた私が、2026年現在のタイ移住にかかる「本当の費用」を、独断と偏見、そして家計簿の痛みを込めて、ぶっちゃけます。
特に家族連れの方は要注意。日本と同じ生活水準、日本と同じ教育環境を求めるなら、日本の1.5倍〜2倍の費用がかかる覚悟が必要です。
【診断】あなたは「タイで安く住める人?」
それとも「日本より高くなる人?」
以下の項目で、自分(または家族)に当てはまるものをチェックしてみてください。
✅️ 朝食は「ムーピン(豚串)」や「カオニャオ(もち米)」を屋台で買って済ませられる。
✅️「タイ料理は毎日でも飽きない!ガパオとカオマンガイがあれば幸せ」と言い切れる。
✅️ 移動は基本、バイクタクシーやMRT・BTS(電車)、あるいはバスでも平気だ。
✅️ 住まいに「日系スーパーが徒歩圏内」という条件は求めない。
✅️「ハーゲンダッツ? 贅沢品でしょ。タイのアイスで十分!」と思える。
✅️ 子供の教育方針は「現地の環境に合わせる(ローカル校など)」で家族の合意がある。
タイ移住の生活費は「選択」で天国にも地獄にもなる
タイは今、完全に二極化した国になっています。
ローカルに振り切れるなら、まだ安い
- 屋台で食事(1食40〜60バーツ)
- ローカルアパート(月5,000〜10,000バーツ)5,000はバンコクでは郊外とか…
- 公共交通機関を利用(バス、ソンテウ、バイタクなど)
このスタイルなら、月5万円でも暮らせます。独身や夫婦二人で、現地に溶け込む生活を楽しめる方には天国です。
日本並みを求めるなら、日本より高い
- 日本食レストラン
(1食300〜500バーツ) - 日系もしくは高級スーパー
(フジスーパー、Villa Supermarket、Gourmet Marketなど) - 清潔なコンドミニアム
(月30,000〜70,000バーツ) - インターナショナルスクール
(月100,000〜200,000バーツ)
これらは全て「輸入品扱いの贅沢」。日本では当たり前だったものが、タイでは高額になります。
特に子供は大人ほど柔軟ではありません。
我が家の子供たちはタイ料理が苦手で、毎日日本食。フジスーパーで買い物をするのは、日本で紀ノ国屋スーパーに毎日通うようなもの。家計を直撃する現実があります。
本当にお会計の時毎回ドキドキ、いやヒヤヒヤします。
【家族4人】タイ移住の生活費シミュレーション|3つのパターン
実際にどれくらいかかるのか?最も気になる「家族4人」の月間コストを、3つのライフスタイル別に比較しました。
これが100%正解!ではないですが多分遠からずかなぁと思います。
生活水準って人によって全然ちがいますからねぇ。
パターン別・月間生活費一覧表(家族4人)
| ライフスタイル | 住居費 | 食費・日用品 | 教育・習い事 | その他・医療 | 合計(月額) | 日本円換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ローカル中心生活 | 15,000B | 18,000B | 7,000B | 10,000B | 50,000B | 約21.5万円 |
| 日本と同等水準 | 50,000B | 40,000B | 50,000B | 20,000B | 160,000B | 約68.8万円 |
| インター校通学 | 70,000B | 50,000B | 200,000B | 30,000B | 350,000B | 約150.5万円 |
※ 1バーツ = 4.3円で計算(2026年2月レート)
学費は基本、セメスター制でまとめて支払います。
日本人学校なら1学期、2学期、3学期と請求が来ます。
ローカル中心はタイの教育機関に行くことを前提にしてますが…。タイローカルの学校というとなかなか日本からきた子が入るのはハードルが高い。基本無理なんじゃないかな…と思います。
タイ語が全くわからないのに授業はすべてタイ語。
英語に比べて聞き慣れない言葉だし、単語も全く英語とも日本語と持ちがう言語。
さらにタイ語はタイ文字というこれまたもはや模様にしか見えない文字を使います。
よっぽど小さな子ならばまだ対応することができるでしょうが、
小学生も高学年になると慣れるまで最低2年は見たほうが良さそうです。
日本と同水準では日本人学校に通うことを想定しています。
ザクっとですがバス代と授業料で月に1人20,000バーツ想定です。
費用の内訳で見えてくる「2つの聖域」
① 教育費:月20万円が当たり前の世界
タイのインターナショナルスクールは年間300万〜500万円。これに加えて、
- 塾代:月8,000バーツ(約3.4万円)
- 習い事(ピアノ等):1回2,300バーツ(約1万円)
- 学用品・制服・教材費
- 日本語の本などを買うと、20%以上増しの価格になります
日本と同等の教育環境をタイで整えようとすると、一気にコストが跳ね上がります。
② 食費:日本食中心なら月17万円超え
これが最も誤解されている部分です。
タイ料理好きだしタイ大丈夫とおっしゃる人もいますが…。毎日毎食いけますか?!という話です。もう日本米もお味噌汁も捨てる覚悟ならアリ。
でも悲しいかな、やっぱり日本米のあの触感とお味噌の味わいは魂に染み付いているのです。
確かにジョーク(粥)は美味しいし、カオマンガイも大好き。でも毎日毎日これは正直しんどい。
ちなみに…我が家は子供たちがほぼ日本食しか食べられません。
- フジスーパーで日本の食材を購入
- 外食は大戸屋、和幸、鶴うどん
- デザートはハーゲンダッツ(日本の1.5倍の価格)
これで月40,000〜50,000バーツ(17万〜21.5万円)が飛んでいきます。日本での食費より確実に高くつくのが現実です。
③ 医療費:インフルエンザ1回で4万円
私立病院(バンコク病院、サミティヴェート病院など)でインフルエンザの診察を受けると、1回4万円。骨を一本やったときは30万円ほど飛びましたよね。
入院や手術となれば、数百万円が飛ぶのがタイの医療費です。50代からの移住では、この「医療リスク」の管理が最重要課題になります。
この場合、海外旅行保険などでのカバーになるのでしょうが、この保険だって年間30万円超えるそうです(私入ってない😅)
単身・夫婦ならタイ移住のハードルはぐっと下がる
ここまで読んで「やっぱり無理かも…」と思った方、ちょっと待ってください。
家族4人は確かに大変ですが、独身や夫婦二人なら話は全く別です。
最大の固定費である「教育費」が消えるからです。大人は食の好みも柔軟に変えられますし、住居の選択肢も広がります。
単身・夫婦の月間生活費目安
| ランク | 単身(1人) | 夫婦(2人) | 生活イメージ |
|---|---|---|---|
| 松(贅沢) | 100,000B〜 | 150,000B〜 | 毎日日本食、高級コンドミニアム、タクシー移動 |
| 竹(標準) | 60,000B | 90,000B | フジスーパー利用、たまに外食、BTS/MRT利用 |
| 梅(格安) | 35,000B | 50,000B | ローカル中心、日本食は週1、公共交通のみ |
※ 日本円換算:35,000B ≒ 15万円、60,000B ≒ 26万円、100,000B ≒ 43万円
50代夫婦なら、月26万円(60,000B)の「竹コース」で、十分快適に暮らせます。
家計の一番大変な、教育費部分が無いだけで、かなり楽に。
家もコンパクトに住みますし、
食費も単純に人数が減ってるので抑えられます。
見落とし厳禁!タイ移住の「隠れコスト」2つ
生活費のシミュレーションには出てきませんが、50代移住者が絶対に見落としてはいけない「重たい費用」があります。
① ビザ維持費:自由を買うための”デッドマネー”
50代であれば「リタイアメントビザ」が取得できますが、条件があります。
注意:これは私が調べた現段階の情報です。ビザ情報は変わることがあるので事前にご自身で調べてくださいね。
【リタイアメントビザの条件】
- 預金証明:80万バーツ(約340万円)をタイの銀行に預けっぱなしにする
過去はたしか80万バーツあるよ!という証明でOKだったのが、最近厳しくなってずっとおいておかなくてはならなくなったそう。(友人談)
または、月6.5万バーツ(約28万円)の年金収入証明(これ結構厳しくない?) - 手数料:業者に依頼すれば年間3万〜5万バーツ(約13万〜21.5万円)
「自由に住む権利」を手に入れるには、動かせないお金(デッドマネー)が発生します。これも計算に入れておく必要があります。
② 医療保険:50代から必須の”守りの投資”
インフルエンザで4万円なら、まだマシな方です。
もし入院や手術となれば、数百万円が一瞬で消えるのがタイの私立病院。ICUに入ったら部屋代だけで1日10万円かかるというレベルだそう…
タイの公立病院は安いですが、言葉の壁と待ち時間の長さがネックです。
【50代の医療保険料の目安】
- 年間10万〜20万バーツ(約43万〜86万円)
- 保障内容によって変動
- 年齢が上がるほど保険料も上昇
「日本は国民皆保険で守られていたんだな」と、タイに来てから痛感する部分です。
ちなみに…歯医者もかなり高額です。日本のように歯石取りやクリーニングでたしか安くて2000バーツほどかかります。高いいーーーー。
もしタイで仕事を見つけて働くというのであれば、ビザは会社が用意してくれますし、医療保険なども会社である程度のレベルのものを用意してくれます。
それでも私たちがタイに住み続ける理由
ここまで、かなりシビアな現実をお伝えしてきました。
「じゃあ、わざわざタイに住む意味ある?」
そう思いますよね。でも、私の答えは「YES」です。
お金には換えられない、タイ移住の4つの価値
① 心身の楽さ:年中温暖な気候と災害の少なさ
冬がなく、年中温かい気候は、50代の体に本当に優しい。日本の冬の寒さ、雪かき、暖房費のストレスから解放されます。エアコン代はかかりますけどね😅
そして、地震がほぼゼロ。この安心感は、日本では得られません。最近バンコクでも地震があったので今後はどうなのか??ですが。
② 日本より日本らしい?質の高い日本のサービス
割高でも、質の高い日本の商品やサービスを享受しながら、
南国のゆったりした空気で暮らせる。
これは「日本の良さ」と「東南アジアの緩さ」の”良いとこどり”なんです。
③ 多文化環境での教育:子供の成長に与える影響
日本人学校は教育水準が高く、
多文化の中で育つ経験は子供たちの財産になります。
英語、タイ語、日本語。3言語が飛び交う環境で育つ経験は、
日本では得られません。
④ 「同調圧力」からの解放:私が一番救われた理由
私が一番救われているのは、これです。
「50代なら、親なら、女性なら、こうあるべき」
日本特有のこの空気感から離れ、
タイの「マイペンライ(気にしない)」精神の中で、
自分らしく、自由に呼吸ができる。
これに価値を感じるかどうかが、
タイ移住の満足度を決めると思います。
まとめ:タイ移住は「節約術」ではなく「人生への投資」
タイ移住は、「安く済ませるための節約術」ではありません。
それは、「自分らしい人生と、家族の自由な時間」を買うための投資です。
タイ移住に向いている人
- 日本の同調圧力や働き方に疲れた人
- 温暖な気候で健康的に暮らしたい50代以上
- 子供に多文化環境を経験させたい家族
- ローカル文化に柔軟に適応できる人
タイ移住に向いていない人
- 「タイは安いから楽」と思っている人
- 日本の生活水準を一切下げたくない人
- 言葉や文化の違いにストレスを感じやすい人
- 医療や教育に不安がある人
お金の現実はしっかり見据えつつ、その先にある「タイでしか得られない幸せ」を、ぜひあなたにも掴んでほしい。
20年住んできた私が、心からそう思っています。

